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Apr 22, 2021

IS350さんの走行分析

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思わぬ煙で喉が痛いまるそうデス。出荷しに行ったら出火してた(汗)。

 というわけで、先日のIS350さんのシェイクダウン走行の分析をしてみます。いつもはGPSを中心に見ていくのですが、今回はちょっと違うデータをあげてみました。

 赤が右後輪の回転速度、青が左後輪の回転速度、緑がステアリングの舵角です。

 GPSデータだと車体全体の速度を分析する事が多いですが、今回は車輪での速度。おおむね車体速度と変わらないのですが、暴れたときは車速と車輪速度に差がでます。

 今回は特に最終コーナーでの挙動を見てみましょう。侵入で減速して、回り込みながら登っていく部分です。

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 減速時には右車輪の方が左車輪より速度が下がります。これは内輪差によるものです。舵角をしめす緑も大きくマイナス側に振れており、旋回中である事がわかります。最終コーナーは右に回り込むので、内輪である右車輪は距離が短く、外輪である左車輪は距離が長くなります。それが車輪速度差に出ています。

 が、加速に移ると逆に徐々に右車輪の方が速度が高くなっていきます。コレは横Gが大きくかかり、荷重が外輪に移動し、内輪がスリップしている事を示します。乖離が小さいときは問題が無いのですが、あまり大きくなりすぎると問題です。

 車速(路面速度)とタイヤ速度が大きく乖離すると、タイヤグリップが極端に低下し、横方向にも車を支える事ができなくなります。いわゆる、ドリフト状態に陥いります。

 基本方針としては、タイヤが横に逃げない範囲で徐々にハンドルを戻していくのですが、今回は失敗しています。一つ目の乖離の波をハンドルを少し戻すことで対応したのですが、戻しが十分ではなく二つ目の波ができてしまいました。大きなドリフトの気配を感じて、追加でハンドルを戻したものの、車体に左右のローリングが発生し、おつりの波がさらに出ています。

 結果として車が大きく暴れる事は無かったのですが、この間はエンジントルクを進行方向に使う事はできず加速にロスが生まれています。



 動画でいうとこの辺りですね。

 今回の失敗は複数ありますが大きなところでいくと、次のような要因でしょうか。

 ・乖離の起こりを感知できなかった
 ・波の大きさを把握しそこねた
 ・カンターステアが大きすぎた
 ・そもそも乖離の波が発生するようなラインを取った

 基本方針としては、減速中にステアリングを切り足す、ボトムスピードで舵角はピークに達する、旋回中はステアリングを保持、加速に連れてステアリングを戻す、です。しかし、それぞれの「量」は車の挙動から決める必要があります。その判断が難しいですねぇ。

 ともあれ、こうして定量的にデータがとれると次回への指針を立てやすいですネ。そんな分析に便利なSOLO2DL、お取り扱いございますのでお気軽に(爆)。

Posted at 21:13 in GSE21 | Comment () | Edit

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