Jul 11, 2025
[農家になるには] 農地の不動産登記 準備とトラブル

順調に行っているときほど実は見えない落とし穴がある気がするまるそうデス。引っ越ししなくても住所が変わる事がある。
というわけで、農家ネタシリーズも無事に農業委員会からの許可が降りて支払いも済んで、あとは登記手続きだけというトコロまで来ました。一連の流れを再度かくと、
- 農地を見つける
- 土地主さんと交渉
- 売買契約書を交わす(手付を支払う)
- 農業委員会に許可申請する
- 農業委員会が実地検証
- 農業委員会から許可が降りる
- 農地代金の残額を土地主さんに支払う(この時点で所有権は移転する)
- 法務局で所有者変更の申請をする ←イマココ
- 法務局から許可が降り、農地の所有者の変更が行われる
をぉ、残り僅か!。では、登記手続きに入りましょう。が、不動産登記もすっかり便利になっちゃって、申請はオンラインで行う事ができます。その名も、登記・供託オンライン申請システム 登記ネット 供託ネット 申請用総合ソフト!(長いよ)。

すっかり便利な世の中になりました。書士さんの仕事が無くなるのでは無いかと心配になるほど。まぁ、そう簡単にはいかないのですが・・・。
この申請システムが助かるのが、オンラインで完結、だけではなく、実資料の提出と合せ技に対応しているトコロでしょうか。ワタクシの場合も、売り主さんが電子署名ができなかったので、実書類を集めてそれは持ち込み提出、申請自体はオンラインという形での提出でした。ので、不動産の所有者変更登記に必要な書類を集めます。
- 登記申請書
- 登記原因証明情報
- 農業委員会からの許可証
- 登記識別情報
- 登録免許税
- 不動産価値を証明する書類
- 買い主の住民票
- 売り主さんの委任状
- 売り主さんの印鑑証明
登記原因証明情報とは、何をが理由でどの不動産のどんな処理をしたかを証明する文章。今回の場合は、売買によってあの農地の所有者の変更を行います、ということを書いて、買い主と売り主の実印をついた書類を作成します。売買契約書でも代用可能。
農業委員会からの許可証は、不動産が農地の場合は必要です。委員会から交付されているのでOK。
登記識別情報は、いわゆる土地の権利証。昨今登記した場合は、識別番号が記載された登記識別情報が交付されているハズ。これがあれば、売り主の本人確認をする事なく、不動産の登記が可能になります(怖っ)。そんな恐ろしい権利証ですが、紛失してしまう事も。その場合は、法務局の方が売り主さんに確認をしてくれる形になります。が、その分、処理期間が伸びます。
登録免許税は、売買の場合は不動産の価格の2%。ちなみに、どんなに安くても最低額は1000円ナリ。
不動産価値を証明する書類は、必須というよりあった方が早いよ、というもの。簡単なのは固定資産税の評価額。価格交渉の時は無いって言われましたが、何故かこの段階だと見つけてきてくれました(遠い目)。評価額と支払額?、まぁ、そういう事ですよ(遠い目)。
買い主の住民票は買い主の住所確認のために必要です。マイナンバーは無しバージョンを町役場で発行してもらいます。
売り主さんからの委任状は、登記に関する作業をワタシに委任していただく事の委任状です。
そして、売り主さんの印鑑証明です。こちらも町役場で発行。ただ、代理人では取れないので、売主さんに取得をお願いしました。
そして、お願いした印鑑証明が出来上がったとの事で、受取に伺った際に問題が発覚しました。
住所が違う!
そもそも、交渉の前段階において農地の持ち主さんを確認するために、土地の全部事項証明書を取りました。その全部事項証明書にかかれていた住所にお手紙をお送りして、売り主さんとファーストコンタクトを取りました。ので、その後の申請書類などもすべて全部事項証明書にかかれている住所で作成していました。
が、先程いただいた印鑑証明に記載されている売主さんの住所は、ソレでは無かったのです(愕然)。
住所が変わる、といえば引っ越しですが、必ずしも引っ越ししなくても住所が変わることがありえます。一つは、市町村合併なので地名自体が変わる事。しかし、土地主さんは引っ越しをしていなければ、村田が市町村合併したわけでもありませんでした。
今回はいわゆる「枝番」が増えていました。敷地内に新たに建物を作ると、今の地番のうしろに−1、−2という枝番がつきます。今回購入した農地を土地主さんが登記したのは50年以上前。そして、建物を作られたのは平成に入ってから。特に実用上の問題も無かったので、農地の登記上の所有者住所の変更をされていなかったようです。
一瞬にして脳裏によぎる嫌な予感。もしかして、コレ、農業委員会の申請からやり直し?(滝汗)。また1ヶ月以上かかる?。
慌てて農業委員会へTEL。あの、その、〇〇✕✕なんですがぁ。
あ、じゃぁ、戸籍の附票取ってください。それで対応できると思います。 by 農業委員会さん
戸籍の附票には住所の遍歴が記されているので、枝番ついたこともそれで確認ができるとの事。再び売り主さんにお願いして取ってきていただきます。附票をいただいて、農業委員会にコピーを提出、なんとか処理をしていただいて、農業委員会までの再処理はなんとか済みました。
が、しかし、登記はそう簡単には行きません。
現在の登記上の権利者の住所と、売り主の住所(印鑑証明の住所)が違う段階でリジェクトされます。附票つけたからわかるでしょ、というワケには行きません。(つづく)
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